よくある質問

情報教育に関する研修の内容は,どのように決めていますか。

各自治体で,抱える課題に応じた様々な内容の情報教育研修を実施していると思われるため,回答者の自治体の事例についてお話しさせていただきます。
回答者の自治体では,学校の情報化を推進する計画を策定し,主に3つの施策を推進していまが,研修内容についてもこの3つの施策を元にカテゴリ分けをして計画,実施しています。そのカテゴリの詳細は次の通りです。

カテゴリ1 児童生徒の情報活用能力の育成
児童生徒の情報活用能力の育成を目的とした研修のカテゴリです。そのため,情報活用能力の3つの領域をどのように育成したら良いか,という内容の授業づくり研修を中心に計画,実施しています。例えば,情報の科学的理解を児童生徒に育成するための,プログラミング教育に関する研修等。情報活用の実践力を育成するための,児童生徒のマウスやキーボードの使い方をどのように教えるかという授業づくりの研修や,情報の収集,処理,編集,発信などの仕方をどのように教えるか,という授業づくりの研修等。情報社会に参画する態度を育成するための,情報モラルの授業づくり研修等,というように整理して実施しています。

カテゴリ2 教員のICTを活用した授業力の向上
教員のICTを活用した授業力の向上を目的とした研修のカテゴリです。そのため学校に導入しているICT機器の操作方法や,機器を活用した授業づくりについての研修を計画,実施しています。

カテゴリ3 校務の情報化の推進
校務の情報化に伴う,教員の情報機器を活用した校務処理のスキルアップを目的とした研修のカテゴリです。そのため,統合型校務支援システムや,文書処理ソフトウェア,表計算ソフトウェア,プレゼンテーション用ソフトウェア等の使い方についての研修を計画,実施しています。また各研修は,初級編,上級編など,教員が自分の習熟度や目的に応じて研修を選べるよう,レベル分けして設定しています。そして,各校の情報セキュリティに関わる内容の研修もここに分類し,実施しています。

カテゴリ4 各校の情報教育担当者の育成や伝達
各校の情報教育担当者の意識やリーダーシップの育成,必要事項の伝達を目的とした研修のカテゴリです。そのため,教育委員会事務局から周知したい内容もここで伝達するようにしています。

これらの研修は,基本的には教育センターで行いますが,学校の要請に応じて,情報教育担当の指導主事が学校を訪問する研修も企画しています。
また,このように研修のカテゴリ分けを自治体の学校の情報化推進計画と合わせることで,各研修の効果測定を元に,各施策の成果を評価することも狙っています。

以上が,回答者の自治体での情報教育に関わる研修の内容です。
このことを参考に,質問者様の自治体でも,研修の内容を計画してみていかがでしょうか。

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