よくある質問

教材については,Q5「プログラミング教育を各学校が進める上で必要な教材はありますか。」の回答を参考にしてください。

その他,プログラミング教育を行う環境について,各自治体でICT機器の整備を進めていることだと思います。そのため,基本的には現状で実施を行う事が可能な場合が多いと思われますが,次の点に留意してはいかがでしょうか。

小学校では,使用するソフトウェア教材が利用可能なコンピュータ環境(CPUやメモリ,OS等)か確認します。また,教材によってはキーボード,マウス等を利用し,ある程度の長い時間,操作を行う事が考えられるため,健康への留意や操作性,授業の効率化を考えて,ある程度の大きさの画面や入力装置が備え付けられたPCが好ましい事も考えられます。基本的には,文部科学省から出ている整備計画にある,コンピュータ教室及び設置場所を限定しない可動式コンピュータがきちんと両方とも整備されている事が望ましいといえるでしょう。また,児童個人にファイルを作成させて保存させる事も想定した場合,その様なここの児童の保存領域を設ける授業支援を行う管理ソフトウェア等を検討もしてみてください。
さらに、小学校で利用されているプログラミング教材の中には,Web上において無償で提供されているものも多くあるのですが、例えばWebブラウザ上で動作するプログラミング教材の場合,学習者用コンピュータに搭載しているWebブラウザが対応しておらずプログラミング教材が動作しないという場合もあります。(具体的には、平成31年1月にScratchのヴァージョンが3.0になったことで、IEのみが利用できる状況だった自治体において、Scratchがweb上で使えなくなった、ということが起きました)使用しようとしているプログラミングの教材が動作する環境かどうか、ということについては、インストールが必要なソフトウェアの使用環境だけでなく、ブラウザ上で動作するソフトウェアの使用環境もきちんと把握したうえで、それらが使えるような環境にすることが必要でしょう。
併せて、プログラミング教材が,USBやBluetooth等で学習者用コンピュータ等と接続する必要がある場合には,物理的に、ソフトウェア的に、もしくはポリシーに照らして接続が可能かどうかを確認し,調整をする必要もあります。

中学校では,上記の小学校の環境整備に加え,技術・家庭科 技術分野(以下,技術分野)で双方向性のあるコンテンツのプログラミングが必修化されていることから,コンピュータ同士のネットワークを構築し,やり取りができる様な状況を構築しておく必要があります。また,このネットワークは校務系ネットワークと切り離した学習系のネットワークであることにも注意が必要です。ただ,このネットワークの構成は使用する教材にも依存する事が考えられるため,どの教材を使用するのかも含めた検討が必要です。そして、計測・制御システムの設計・製作及び制作で利用する教材は,Bluetooth等の無線通信を利用し,プログラムの書き込みや,機器からの情報の取得をおこなっているものもあります。小学校と同様、物理的に、ソフトウェア的に、もしくはポリシー的にそのことが可能かどうかに留意してください。

高等学校も、中学校と同様の環境整備が必要でしょう。文部科学省が公開している、高等学校情報科「情報Ⅰ」教員研修用教材(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416756.htm)での授業を実施することを考えた場合、授業で用いるテキストプログラミング言語を動作させる環境、センサーボード等を接続し制御できる環境が必要になります。BYODを進めることで、教育の情報化を進めている高等学校も増えてきましたが、上記のプログラミングができるような、ディスプレイ、キーボード、インターフェース等を実装した学習者用コンピュータの整備が必須であることに留意してください。

プログラミング教育を各学校が進めるために,どんな環境整備をすれば良いのですか。